前回は、この仲見世通りという場所が紡いできた時間についてご紹介しました。第3話では、「来瑠未堂(くるみどう)」というブランド名(店名)と、そのロゴに込められた想いをご紹介します。
この土地を象徴する存在になるために
新しいブランドをつくるにあたり大切にした3つのこと。ひとつは、この土地を象徴するお菓子、ブランドになること。ひとつは、他にはない価値ある美味しさであること。そしてもうひとつは、これから100年続くブランドに育てていきたいという想いでした。
信州という土地への想いを、名前に
ブランド名には、善光寺とのご縁、そして信州という土地の価値につながるメッセージを込めたいという考えがありました。そこで検討の軸になったのが、信州にゆかりのある食材です。
信州を代表する果物といえば、まずりんご、そして栗が思い浮かびます。けれど、その分すでに数多くのお菓子やブランドに選ばれる食材でもありました。そこで目をつけたのが、りんごや栗とはまた違う魅力を持つ「くるみ」でした。信州の山々に深く根づいてきた食材でありながら、お菓子としてこれからも育てていける、伸びしろのある存在でした。
名前を考えるうえでこだわったのは、くるみが主役であることが一目でわかり、記憶に残りやすいこと。そうして生まれたのが、「来瑠未堂(くるみどう)」というブランド名(店名)です。この名前には、未来に向かって、この先もずっと続いていくブランド・店舗でありたいという、プロジェクトの立上げ当初から大切にしてきた想いが込められています。
ロゴに込めた、もうひとつの物語
名前と並行して進められたのが、ロゴマークのデザインです。ロゴには、善光寺を象徴する鳩と、主役であるくるみが、ともに描かれています。
善光寺の山門には、「善光寺」の文字の中に5羽の鳩が隠された、有名な扁額(へんがく)が掲げられています。「鳩字の額」とも呼ばれ、参拝に訪れる人々が、その隠れた鳩を探すのも、昔からの楽しみのひとつだといいます。
実は、来瑠未堂の文字部分にも5羽の鳩が配置されています。山門の扁額にちなんだ、ちょっとした遊び心。「来瑠未堂」の文字の中にいる5羽の鳩、ぜひ見つけてみてください。
名前もロゴも、目指したのは「ずっと昔からこの場所にあった」ような佇まいです。長い時間をかけて馴染んできた、どこか懐かしい趣をまとわせることで、これから先も、この場所と共に年を重ねていけるブランドでありたい。そんな願いを込めています。
次回、第4話では「なぜ、くるみなのか。」―信州とくるみの深い関係や、くるみに込めた想い、お土産に込めるストーリーについてご紹介します。どうぞお楽しみに。